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  • 2014.11.17 Monday
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スペース☆ダンディ:せっかくだから全話振り返ってみる その2

ひきつづきシーズン2各話について。
好き度はあくまでも個人の趣味ですので、念のため。
(個人的好き度☆1〜5)
 

●14話「オンリーワンになれないじゃんよ」(☆4)

 

とにかく衝撃の初オンタイム視聴。
詳しくはこちらで。
 

●15話「闇には闇の音色があるじゃんよ」(☆3.5)
 

シャカタク論争(笑)
一人で生き一人で死んでいくウクレレ男のダークファンタジーというのか。
時の川のポロロッカ現象とか、こういう雰囲気は好き。
サーフィンダンディはやはりかっこいい。
音楽もかっこいい。
ビバップっぽい感じもしたが、脚本が信本さんだった。
でもシャカタクで始まりシャカタクで締めるあたり、きれいにまとまってていいな。
 

●16話「急がば回るのが俺じゃんよ」(☆5)
 

魚型宇宙人のシュールな世界。
本気で魚で、だけどちゃんとドラマがあり、したたかにダンディたちを利用しておいて、でも結局絶望の果てに焼き魚になってしまう。
そして最後ダンディたちはそれを喰ってしまうという、実にとんでもないストーリー。
 

にもかかわらずまあ映像が見事なこと。
トレース調の絵はもとより、水の柱なんて圧倒される。
背景もお魚の国よろしく実にファンタジー。
ハワイアンな音楽に音符が踊ってるのもメルヘンだ(笑)
透明なヒラメのスピード感と「ヒラ〜メ!」の声はセットでインパクト大。
 

「ヒラ〜メ」のゲスト声優さんの、特に魚のカルパッチョ役の浪川さんには本当にがんばった賞をあげたい。
ダンディ全話中のなかでもかなり難物の一つだったのではなかろうか。
レロレロギョッギョしながらウニ〜!イク〜ラ!エンガワ〜!
そして紳士に「カルパッチョォ〜」。
いやいや熱演。
この「魚語」ともども、実にクセになる。
ハワイアンな音符から「ヒラ〜メ!」までのために何度リピートしたことか。
 

故国の魚たちはミナトとヨーコってどこのダウンタウンブギウギだ(笑)
声優さんがさりげに中尾隆聖&白石冬美という大御所もすごい。
取り残された10年の魚を若手(といってももう中堅?)の浪川さん、本星100年の魚をベテラン中尾&白石という配役は実にキャスティングが絶妙。
 

●17話「転校生はダンディじゃんよ」(☆0.5)
 

自分的にはおそらく唯一つまんねー、いわゆる糞回。
労力はすごくかかっているんだろうけどね。
☆0でもよかったけど(放送で見た切り1度も録画リピートしていないのはこれだけ)、歌った声優さんやスタッフの労力にはやはり敬意を表しておこうと思う。
 

ともかくダンディが「転校生」ってだけで、まず激しくしらける。
予告の段階で思い切り萎えた。
どうしたって教師の年齢だろうに。
学園なんてせせこましい閉鎖空間なんざ、この作品で見たくなかったじゃんよ。
 

●18話「ビッグフィッシュはでっかいじゃんよ」(☆4)
 

とにかく絵が動く。
背景まで動く。
うねうね動く。
酔いそうだ。
すごい。
ここまでやるか。
 

ストーリーも老人と海みたいな、白鯨みたいな。
それでいて「まんが日本昔話」的でもあり。
みんなで「大きなかぶ」ならぬ大きな魚を引くあたりの音楽はロックだ。
腹にズンズン響いてくる。
この曲すごくいいぞ!
カッコイイ!
 

キャラがジブリ臭くてドン引きだが、それにしたってトータルなクオリティがそれはそれでいいじゃんよ、と思わせてくれる。
フンドシで釣りするダンディも(・∀・)イイ!!
 

それにしても3600年周期とか57億年とか148億年とか、ダンディ世界の年数はスケールがでかい。
3600年待って故郷の惑星に帰るムーナギは、なんとロマンな生き物か。
 

●19話「宇宙の紳士はジェントルマンじゃんよ」(☆3.5)
 

スカーレットとハニーの初共演?
ハニーがクラウド星人とのハーフというのは、あとで効いてくるのかと思ったら、要はメカの運転ができる、ということだったようだ。


人を励ましたいのがクラウド星人の性質というなら、ハニーはバーだかクラブのちいママが天職だと思う。
ゲル博士も励ましてたくらいだし、ブービーズで働きながらパトロン見つけて、宇宙銀座に店を出すのがよいよ(妄想)。
 

スカーレットがダンディに落ちる?と思いきや、続くミャウのシーンであっさり笑い飛ばされたが、でも結局この時点で微妙に落ちていたのか?
この回リセットだとしても、結局スカーレットはダンディに落ちるウンメーだったのか?
23話(後述)を見てから見返すと、いろいろ面白い。
ダンディとスカーレットの距離感も、結果的に23話が盛り上がっていい感じだ。
じわじわスルメのような回。
 

●20話「ロックンロールダンディじゃんよ」(☆2)
 

これも相当に手間&時間がかかっているだろうし、ダンディ役の諏訪部さんがキモいほど熱唱(笑)
ジョニーのキャラデザインは上條敦淳士で、でも着ている服はコンドルのジョーとか笑える。
まあ、一夜限りのロックスターなんて、音楽にはまった昔ショーネンだったおっさんたちの夢だよね。
こういう形で夢を実現させるのも楽しいね。
 

●21話「悲しみのない世界じゃんよ」(☆4)

 

いわゆる死後の世界。
映像と世界観と音楽が美しい。
ロックやフュージョンばかりでなく、クラシックもありだ。
そういえばビバップでもアリア歌ってた。
美しかった。
 

お話は哲学的なようで、でも答えなんてない命題であり、結局考えてもしょーもないことだったり。
ナベシン的だよな。
 

ダンディのストーリーにおけるキーワードがこのあたりからどんどん見えてくる。
平行宇宙にそれぞれ存在するダンディ。
それはかなり異質なもので、ダンディにだけ許されるのか。
 

ポーを受け入れることで、悲しみのない世界=喜びのない世界に、喜びを見いだす、この切り替えの早さと懐の深さがダンディなのか。
惑星にも愛される男。
最後のタキシード姿のダンディが泣ける。
いや、宇宙のダンディだ。
 

●22話「同じアホなら踊らにゃ損じゃんよ」(☆5突き抜け)
 

もう激しくハイテンションにぶっ飛んで突き抜けてる。
でもって最高に世代ネタてんこ盛り。
酔った。
頭グラグラで腹が痛い。
 

絵柄はアストロ球団というか、懐かしの昭和テイストというかシンエイ動画というのか。
とにかくこれでもか!というくらい昭和が押し込まれている。
 

惑星グリースでサタデーナイトフィーバーでジョン・トラボルタで、なりはハマーか。
ねじ式、つげ、昔の貸しレコード屋w
明石区レコードはアカシックレコードとか、めちゃくちゃヤバイ。
昭和ネタにお約束な愉快なロンドン、楽しいロンドン♪は実は地域によっては知らない人もいると知ったのは最近のことである。
 

星長夫婦はマシューとマリラ。
ばあさんは漫画太郎(許可取ったらしい)。
ダンサーはギャートルズ美女にキングギドラにオーム。
 

最高にぶっ飛んだのは、ダンディが踊るベジャールのボレロ!
 

まさかダンディでバレエネタがでてくるとは思わなかったので、それだけでもひっくり返りそうになったが、でもそういえばジョルジュ・ドンが踊ったボレロはあの頃超話題だった。
ダンディが服を脱ぐところはキューティーハニーだろうか。
余談ながらこの22話が放送された日、奇しくも都内でシルヴィ・ギエムがまさにボレロを踊っていたのである。
自分のうちゅいったーのTLはリアルにボレロの感動・感想が次々とあがっていて、なかなかにカオスであったよ。
 

ついでにダンスでマシュー&マリラが踊るスケート風ダンスも、おそらく当時超話題のスケートのアイスダンス、トーヴィル&ディーンのパロディではないかと思われる。
このときも曲はボレロだったな。
一瞬昭和な少女漫画になるのも笑える。
 

この「ダンディ」に出たくていじけてたという山ちゃんがトン・ジョラボルタ(笑)。
出たかったのに結局日程があわず別録だったという残念なエピソードもあるが、一緒の収録だったらどれだけ突き抜けていたのだろう。
あ、ダンディとトン・ジョラボルタの踊りにはどおくまんの「花の応援団」もあったな。
 

あとダンス星人様のキャラクターデザインが大友克洋w
実に濃厚な30分で、エキセントリックな時間があっという間に流れて実にクセになる。
すさまじくハイテンションでバカ突き抜けで、これはどよんとなった時に見るとすごく効くのだ。
 

●23話「恋人たちはトレンディじゃんよ」(☆5∞)
 

これまた世代ネタというか、バブル時代の象徴的なデートネタ。
いろいろ懐かしいやら痛いやら。
バブルってバカな時代だったよ、ほんとに。
でも楽しかったよな。
 

ともかくダンディ&スカーレットが激絶に良い。
いいだろ、この2人。
というかこのラストに向かっていくこのタイミングでこの話をぶち込んでくるかよ。
ひどいわー。
完全に萌えに火がついた。
 

ネタはわたせせいぞう「ハートカクテル」に当時のトレンディドラマか。
私をスキーに連れてって、東京ラブストーリーとか101回目のプロポーズとかいろいろ。
ビートルにデートコースもスキー、江ノ島、外苑前(青山)、赤プリにプールバー等々、当時のお約束てんこ盛り。
余談だがブービーズダンスはジュリアナ東京だよね、やはり。
音楽は高中とか、やっぱりこれもあの時代のだよね。
 

ともかく、石田純一スタイルの立て襟にトレーナー背負ったファッションは、しかしダンディがグラサン(多分レイバン)かけるとやたらチンピラだ。
それでいて、スカーレットと一緒にいるときは無邪気なショーネンに戻ってたりして、こんなダンディ、今までになかったじゃんよw
 

そうか、ダンディにとってはショーネンに戻れる相性なんだ!
抱きしめられたい相性なんだ。
で、ダメ専スカーレットは抱きしめてくれるタイプ。
宇宙の港。
萌える…(*´꒳`*)
 

それでいてストーカーはモビルスーツのマジキチとか、なんだかスケールがまた異様。
 

スカーレットは先のクラウド星人の時もそうだったが、レア宇宙人との遭遇率が高いような気がする。
彼女と一緒なら、レア宇宙人見つけまくりじゃね?
 

そしてちゃんとすれ違うお約束もトレンディドラマ。
東京ラブストーリーのリカみたいなバカな女はすれ違ったって何とも思わないが、スカーレットみたいないい女は、切ないわ。
 

別の平行宇宙で、いや2周目(?)のふくらはぎ萌えのダンディの世界では、すれ違わない顛末もきっとありだと願いたい。

スカーレットかわいいよ、ほんとに。
 

●24話「次元の違う話じゃんよ」(☆3)
 

ダンディ×スカーレットで盛り上がらせておいて翌週ダンディの元カノの話とか、いけずすぎる(笑)
 

ともかく、円城脚本の2作目。
難解なSF度はGR図書館より上か。
EDのX次元の曲がこの回につながっていると初めて知る。
それにしても円城脚本だとゲル博士とビーが生き生きしていていいな。
 

ただダンディが賢こそうでいつものダンディじゃないように思えるのはワープでちょっと賢くなってしまったダンディだからなのか?
ハニーがいるのも非常に違和感。
 

カトリーヌの造形がアレなんで、これも声優さんは苦労したに違いない。
2次元宇宙の王子が井上和彦さんとかもう、なんて贅沢なんだ。


でもアレだね、やっぱダンディは本命年上系だね。
いいじゃん、スカーレット(そこか)。
 

●25話「裁かれるのはダンディじゃんよ」(☆3.5)
 

メインはほとんどしゃべらず、ゲスト喋りまくりの回。
特に某日曜6時半のゲストの方々がすべて持ってった感じだが(しかも中の人も同じというw)、さりげに「スペース☆ダンディ」の世界の謎が明かされ始める回でもあった。
あなどれない。
 

それでいてアストロ球団だの侍ジャイアンツだの消える魔球だの16文キックだのといった「お約束」はしっかりねじ込まれているから笑える。
 

スカーレットがなにげにダンディ引きずってるのはリセットされていない続き、と理解していいのか?
 

●26話「ネバーエンディングダンディじゃんよ」(☆5)
 

楽しかった。
終わった。
悪ふざけもバカも本気でやれはハイクオリティになると言う見本みたいなもんだ。
 

平行宇宙を自在に移動できる特異点ダンディ。
女たちが助けに行きたくなる宇宙のダンディ。
かっこいいこといいながら最後は一人で出発し、モニター越しにスカーレットに手を伸ばしつつ(と解釈)、結局ハミ尻&パンツで覚醒し、でもぶちこわしてしまう宇宙規模の大バカ者。
本当に本当に大馬鹿。
でもダンディだ。
かっこいい。
 

アレーだのコレーだの、もう昭和のロボットアニメてんこ盛り。
イデオンに見たことあるライオンロボまで搭載されてて、いったいどんなキメラだ。
自由の女神はマント脱いだらボンテージとか、いいんかいw
さらに幻魔まで出てくるよ。
 

しかもハワヤンキーの溶岩サーフィンの動きがすごい。
なんだこの熱の入れよう。
熱い。
無駄に熱い。
だが無駄じゃない、とねじ伏せるクオリティ。
やっぱりアニメは動いて、アニメならではのスケールでぶっとんでナンボだ。
 

ビーがジャイクロ帝国のスパイでゲル博士を撃ち、ジャイクロまで裏切るという黒ナス展開には驚いたが、ゲル博士とビーは148億年後もまたコンビを組んでいて欲しい。
余談ながら、公式サイトのビーの中の人が「ラストをお楽しみに」と言っていたが、この顛末をわかっててずっといいナスを演じていたのだとしたら、なかなか黒い高校生である(笑)。
 

2周目(?)はふくらはぎ萌えのダンディ。
2話のスカーレットの妙に色っぽい足のアップはこの布石?
ダンディとスカーレットはすれ違わないちょっとずれた未来もあるかもしれない、なんて思ったりする。
 

でも、誰か一人の女のものになってしまうのはダンディでない気もする。
んー、悩ましい。
でもダンディ×スカーレットは推したい。
 

とにかく。
最終回を見るとまた1話から見直したくなる、ネバーエンディングっぷり。
やられた。
またこんなぶっ飛んだ、スケールのでっかいアニメが見たいもんである。
ダンディの3期は…きれいにまとまって終わったから蛇足になるならどうなんだ?と思えど、やってくれるならシーズン1、2以上のパワー&スケールで頼む。
 



追記:
この作品が遺作となってしまったデュラン博士役の家弓家正さん、ありがとう。
デカパイがとてつもないインパクトとなってしまったが、でも素敵な博士だった。
静かなる中条も憎々しいレプカも忘れない。
どうぞ安らかに…!


スペースダンディ:せっかくだから全話振り返ってみる その1

そんなわけで(どういうわけで)、全26話の中でも特に気になったストーリーなんか、ずるずる書いてみる。
…と思って書き始めたらほぼそれなりにポイントがあって全部になりそうだったので、せっかくなので1シーズンの最初からやってみる。

ただ、このダンディは「要所だけ押さえて」という形でいろいろなクリエイターに発注して作った1話完結で、ストーリーによってテイストも作画も全然違う。
だから「自分はコレが好き」と楽しむアニメであって、人によっていいものが自分にとってはダメだったりすることが、当然あるってことはご了承ください。
(自分的好き度☆1〜4)

●14話「オンリーワンになれないじゃんよ」(☆4)

シーズン2の1話はリアルタイムに最初に見た話なのでまず、語っておきます。

宇宙ひもが実に天の啓示。
平行世界、つまりパラレルワールドにいるダンディもミャウもQTも全てダンディでミャウでありQTである。
これを13話やったあとの、シーズン2の1話に持ってくるところがすごい。

ってか、そうだ、そうなのだ。
パラレル妄想好きな自分にとって、これ以上の啓示はない。
銃士が大学生してたりふんどししめてたりしても、これは平行宇宙の世界で、どれもそれぞれの世界の銃士なのだ。
自分の頭の中には宇宙ひもが詰まっているのだ。
てか混線してるんだな(笑)
宇宙ひも万歳!

それはともかく。

いろんなダンディ、ミャウ、QTのデザインはもちろん、キャラを全てそれぞれのキャストが演じきったというのが実にお見事。
個人的にはトラック野郎ダンディの世界がかなりツボ。
女ミャウ(オカマミャウ?)は最初見たときは「はぁ?」だったが、何回もリピートするとすごくクセになる(笑)
なんだか可愛く思えてきてヤヴァイw…が、どうや当時のオカズ(笑)のリン・ミンメイがモデルのようだ。
実はなんか……やってるよなぁ、まったく……。

ともかく。
タマネギ頭の優秀ダンディの世界は妙にSFっぽくて楽しそうだ。
欝ダンディはかなりコワイ。

あと大事なことだが、宇宙転職マガジンまで渡して転職を勧めるスカーレットさんは優しい。
いい人過ぎる。
普通放置だよね、どうでもいいやつなんて。


というわけで、以下シーズン1の1話から。

●1話「流れ流されて生きるじゃんよ」(☆4)

シーズン2の1話を見て「なにぃ!?」と思い、ひっくり返した録画の1番目。
ここから時間の許す限り一気見。
そして全然飽きなかった。
すごい。

さりげに宇宙崩壊大爆発で終わり「THE END」の文字。
そしてしれっと「さぁ〜て、来週のスペースダンディは…」と始まる厚顔無恥(笑)な予告。

「これでいいのだ」というスタッフの声が聞こえてきそうである。
一人大爆笑。
いやぁ、「これでいいのだ」を素でやってしまう赤塚はやっぱり天才バカだよなぁ、と思いながら、実にツボを刺激される充実感。
だがダンディは天才ではなく、ただのバカだ。
宇宙スケールのバカだ。

●2話「幻の宇宙ラーメンを探すじゃんよ」(☆3.5)

今にして思えばこの前の回の予告がすでに「サザエさん」だった。
ゲストはあの故・永井さんだ。
渋い。
渋すぎる。
しかも役は元宇宙人ヤンキーだ。
暴走族でタケノコだ。
そしてラーメン二郎だ。
観光支援だ、ありがとう(え?)

この回スカーレットが初登場。
やけに足のアップが生々しくリアルなのは最終回を見て納得。
美人で強い。
そしてダンディが戸惑った踊り喰いラーメンも平気で食べている。
実にかっこいいお姉さまである。
ホレる。

●3話「騙し騙されることもあるじゃんよ」(☆1)

ダンディの宇宙船、アロハオエ号にはリトルアロハという小型船が搭載され、さらにそれはハワヤンキーというロボットになるという、お披露目回。
ミャウが最後おっぱい星人に喰われてしまうのはともかく、それをすっかり失念しているようなダンディはやはり、これもありといわれればそうなのかもだし、次週は復活しているんだろうが、でもなんか後味悪く、これだけは笑えなかった。

●4話「死んでも死にきれないときもあるじゃんよ」(☆4)

いわゆるゾンビ回。
Aパートで登場人物全員がゾンビになってしまうという展開後、Bパートではゾンビライフが語られるって、ありかいwww
呆気にとられて度肝抜かれた。
Bパートでは本当に「あー…」「うー…」としか言っていない。
そのぶんナレーターの矢島正明御大がひたすらしゃべるのだが、矢島さんは「ダンディ」の理性だなぁと思った次第。
「俺たちは腐っているんじゃない、発酵しているんだ!」は名言だ。

●5話「旅は道連れ宇宙は情けじゃんよ」(☆2)

大馬鹿騒ぎでやってきていきなりホロリ系のストーリー。
娘っ子のじいさんを捜して旅をし、最後は「大人になったら(ダンディに)会いに行く」と別れる話。
面食らったし、まぁいい話ではあるが、まぁいい話だね。

娘っ子はその後ふつうに成長して恋してダンディのことは思い出になっていくんだな、とふつうに思った。
ちなみに自分は目玉焼きは醤油派である。

●6話「パンツとチョッキの戦争じゃんよ」(☆5)

早々とダンディがズボン剥がれて、以下延々パンイチの回。
そしてパンイチでサーフィンまでやってしまう。
かっこいい!
しかもボードに猫まで乗っけている。
萌える。

そうなのだ。
リーゼントのヤンキーにサーフィンはお約束だ!
ブラボーだ。

しかも音楽が山下達郎風で、世代的に思いっきり刺激される。
もう倒れそうだ。

しかもこのサーフィンの動画は一人のアニメーターが一人で仕上げたという。
めちゃくちゃハイクオリティ。
なんとよく動くことか!
痺れるぜ!
卒倒しそうだ。

30分番組のラスト5分のためにどれだけ時間かけたんだ。
これが一話完結委託制作の効果だとすれば、もう賞賛するしかない。
何度リピートしたかわからない。

●7話「宇宙レースはデンジャラスじゃんよ」(☆3)

レース展開はまるでチキチキマシーン。
ダンディはさながらブラック魔王。
音楽はどうしたってT-SQUARE(笑)

超高速で光を飛び越え時空を飛び越え、57億年先に行き着いた先にいたのは弥勒ダンディって、最初は光瀬龍×萩尾望都の「百億の昼と千億の夜」のオマージュかと思ったら、ちゃんと仕掛けがあった。

「第7スペース速度で掘られたおかま」とシレっと言う矢島さんの台詞に盛大に吹いた。

●8話「一人ぼっちのワンコ星じゃんよ」(☆3.5)

ライカ犬の話を織り込みつつ、犬に寄生するノミ宇宙人の旅立ち(笑)の顛末を描いた話。
ライカ犬のエピソードはいつ聞いても切ない。
My Life as a Dog。

ノミ兄弟を小山力也さんが一人で、別録なしで演じたという熱演。
小山さん、プロ根性発揮。
熱演賞のひとつだ。

ダンディのシャワーシーン、なかなかプリけつじゃんよ。
ノミ兄がリーゼントセット中の櫛で「ぷちっ」といってしまうあたりは、申し訳ないが笑った。

タオル一枚でどたばた走り回るダンディにドキドキ(//∇//)

ブラックホールに吸い込まれそうになった美女妄想でスカーレットが出てくる下りは、今にして思えばなかなか思わせぶりフラグでニヤリとする。
「いや、あんたはいい」とダンディは言ってたけど、ホントに気にならなかったら出てこないよな。

●9話「植物だって生きてるじゃんよ」(☆5以上)

実にアートな一作。
もう大好き。
いやされる。
和む。
なんという色彩。
なんという世界感。

また音楽がすごい。
フニャフニャとしたファンタジー風の音楽は癖になるし、昔よく聞いたピアノ系のテクノ入ったフュージョンみたいなのも素敵だ。

海外のクリエイターが参加して作ったというだけあってか、テイストがいわゆる見慣れた日本のアニメとは違うが、これが「宇宙を巡る宇宙人ハンター」の設定に実に合う。
移動用植物(?)の足の動きなんてなんか見ているだけでゆらゆらしてきそう。
宇宙は実に多様だ。
世界も多様だ。

トレース調の線画といい背景といい音楽といい、エイリアンの動きといい、本当に宇宙のファンタジーで、何度見ても飽きない。
Dr.HとH033のゲスト声優さんたちもしみじみとくる。
ニンゲン、ニンゲン!

●10話「明日はきっとトゥモローじゃんよ」(☆3.5)

ミャウの実家の話。
そしてBBP(バカ・ぼんくら・ポンコツ)炸裂の回。
ナレーターの島田御大に突っ込まれる下りは楽しいよ(笑)

実家の街は寂れまくった昭和テイスト満載。
アーケードがぼろぼろの田舎のシャッター通りなんて、最近旅行に行ったときに見たばかりだからやたらリアルだ。

しょぼくれたミャウの父ちゃんが田中邦衛いうか黒板五郎っぽくてジワジワ来る。
父ちゃんの工場で作ってるパーツはモビルスーツのものだというのはTLで知った。
みんなよく知ってるなぁ。

●11話「お前をネバー思い出せないじゃんよ」(☆3)

個人的に「GR図書館」と呼んでる話。
だってキャストが島本須美、山口勝平、小川真司のGRなお三方にナレーターの島田さんは勝平父役だよww
GRファンは身悶えするわw
なにこのゲストキャスティングw
絶対遊んでる! 狙ってる!

お話はSFらしいSFだなぁと思ったら、脚本が芥川賞の円城塔。
すごいな、こんな人まで参加しているのか。
しかもグレーがかった画面効果もおどろしくて不思議感満載でいい。

ゲル博士の助手のビー君がやたらしゃべっていた。
一番台詞の多い回だったのでは。
ビー君の中の人は高校生と聞いたが、実にいい味出してる、あのナス。
石塚さんとコンビ組んで、名だたるベテランに囲まれて、いい具合に糠漬けになっているようだ(笑)

●12話「誰も知らないカメレオン星人じゃんよ」(☆4)

個人的ツボどころはなんと言ってもカメレオン星人を演じたナレーターの島田御大。
COMPLEXの「BE MY BABY」(らしきもの)まで歌ってて、聞いた瞬間笑いが止まらなかったw
びーまびまびま びまべぃび びまべぃび♪
てか島田御大に吉川歌わせるとかアリかww

「カメレオン星人くらいすごいものを捕まえてこい」と挑発するスカーレットさんもなかなか大笑いだが、それでリアルにカメレオンを捕獲しようとするダンディw
しかも誰もそれに突っ込まないし、かろうじて突っ込みそうなQTまで釣りにハマってしまったから、こいつらやっぱりBBPだ。

ブラックツチノコに大笑い。
ツチノコ!
海外版ではどう訳されているんだろう。

●13話「掃除機だって恋するじゃんよ」(☆3)

QTの恋物語。
ぶきっちょにがんばるQTはかわいいなぁ。
音楽がダフトパンクっぽい。
これもツボ刺激される。

しかしこの「ダンディ」のゲスト声優さんたちはコーヒーメーカーとかコーヒーミルとかトースターとかレジスターとか、さかのぼれば犬とかノミとか植物とか、なかなか大変だ。
相当にやりがいのあるアニメではなかろうか。
各分野のクリエイターが喜んで参加したがる作品は結果的に地味でもいい相乗効果が生まれる。
こういうのって大事だよね。

というわけで、シーズン2は次回。

スペース☆ダンディ:バカボン的ナンセンスと狙われたジェネレーション!?(笑)

最初は地味に、でも最後は公に楽しんでいた深夜アニメ「スペース☆ダンディ」が最終回放送を終えました。

いやいや、楽しんだ。

1月からのシーズン1、7月からのシーズン2の全26話で、録画してまで楽しみにして見たアニメというのは、実は超久々。
昨今の萌え系テイストな絵柄が大勢を占めるようになってからは、もうアニメは見ないだろうなと思っていただけに、ダンディは衝撃的でした。

といっても、まともにウィークリーで見始めたのはシーズン2からで、それまでは録画でため込んで放置、状態だったのですわ(^_^;)
もったいないことした(超後悔)。
でもまぁ、こういうのは波長が合わないとなかなか見るに至らないというのもあるから、私のタイミングは、きっとこれでいいのだ。

いずれにしても1話から録画しといたことだけは自分エライ!とほめておく。
やっぱり自分の感覚・直感は間違っていない。

いやだってさ、今時リーゼントの主人公だよ(笑)

このリーゼントにスタジャンって化石のようなヤンキースタイル、もうそのファッションがわかる世代を狙ってるとしかいいようがないじゃん。
ターゲットは俺か!俺世代か!みたいな。

んでストレスたまっていた頃に何気にシーズン2の1話を見て、こりゃヤバい!えらいこっちゃと思い、シーズン1の1話からひっくり返して見たら、もうどうにも止まらない〜w

ネタがやっぱりジェネレーション系。
しかもパロディてんこ盛り。
バカボン的に「これでいいのだ」とぶん投げるナンセンスベースにもかかわらず、いきなり不意打ち喰らってほろりとさせられる。
かと思えばとてつもなくアーティスティックな世界が展開されたりで、まったく油断ならないのですよ。

とにかくただ世代ネタ・小ネタを盛り込むだけではなく、挑戦的な、実験的なこともやっているところがすごいのだ。
一話完結スタイル、つまりストーリーを作るにあたっての最低限の基本事項以外は「自由」で「制約がない」発注方式だから、発注先のクリエイターが好きに自由に作っている。海外のクリエイターの参加も多くて、それが「宇宙」という舞台にいい味を付け加えているわけです。

作画監督もおかないから、話によってキャラクターのテイストが微妙に違うのが、これはこれで面白い。
アメコミ風、昭和のスポ根風等々、全部「ダンディ」なのだ。

ともかくクリエイターが好きに自由に楽しんで作り、その結果一つひとつのクオリティが高く、30分枠とは思えないほどよく動く。
動画枚数やコンテ枚数は一般的な30分アニメのそれをはるかに超えているという話。
話によっては1人または2人のアニメーターが動画全てを描くとか、信じられない動きをするものもある。
アニメーションとは動くものだ、というのを改めて実感させられる、この本気。
時間(と予算)があれば本当はここまで作りたいのだ、という熱意が伝わってくるわけです。

脚本に芥川賞作家の円城塔が参加しているというのも驚きなのだが、この本格科学系SF脳の人が書いた話は実に文字通りスペース・ファンタジー。
しかも円城脚本ではアニメによく出てくる「○○博士」が名ばかりではなく、ちゃんと論理的に博士しているのがすごいし。

さらに音楽が山下達郎系だの高中正義系だのT-SQUARE系だの、ダフトパンク風…といった80年代、90年代のそれ。
でもミュージシャンは今の人たち。
オヤジのノスタルジー×若者の本気だ。

またゲスト声優も「マジ?」というほどに豪華。
ジャイアント・ロボ(GR)の島本須美、山口勝平、小川真司を揃えて呼ぶとか、キャストも遊んでる。
しかもナレーターはスタートレックのカーク船長、島田正明御大でGRでは草間博士だから、これはファンにはうれしいの何の。
声優エピソードには「出たくてたまらなかった」というコメントも多く、いいスタッフ、面白い作品にはいい役者が集まってくるのだという相乗効果もあるんだなぁ、やはり。

もっとすごいことに、スペース☆ダンディではキャラ萌えまで起こってしまったのですわ。
ナベシン作品はストーリーの大骨子もキャラも基本的には大したことなく、音楽で見るものだと思っていたのに。

ダンディがバカすぎてしょうもないDQNなのだが、でもかっこいいのだ。
バカはバカでもスケールが違う。
どストレートにどーんとあたって大爆発どころかビッグ・バンまで起こす、宇宙のダンディなのだよ。
バカで品もないしょーもない男だが、やっぱりかっこいい。
徹底してブレないからだ。
だっさいヤンキースタイルでも成田山のお守り下げてても、絶対本質がブレないかっこよさ。
ダンディだ。

困る。
本当に困った男だ。
だが、そこがいい。

まあそんなわけで、一つひとつのテイストが違い、どこから見ても楽しめるから、気分に合わせてリピートして見たりということもできたりするわけです。
これは当分まだ楽しめそうです。

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