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  • 2014.11.17 Monday
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学研「ジュニア名作シリーズ三銃士」講演会:愛すべき体育会系銃士たち

8月24日、学研「ジュニア名作シリーズ三銃士」の講演会に茨城県阿見町まで行ってきました。
気になってたんだけど、仕事の動きもあり時間的に心配だったんですが、作者ユニット留守keyさん達は元々クラシック音楽・作曲家に関する創作もしていることを知り決断。
趣味合うじゃん、どストライクじゃん!
銃士ヲタ&クラヲタである以上、迷ってる理由なんてないのだ。

●原作に愛も敬意も注ぎ込む

とにかく出発ぎりぎりまで仕事してほとんど駆け込みでしたが、行ってよかった!
展示会は銃士たちと写真が撮れるパネルにたっぷりの原作。
ゆっくり見られなかったけど、田舎町の図書館とは思えない、すごく気合の入った展示です。





客層は年輩の方々中心で、身内とおぼしき方も幾人か。
作画の方が阿見町の出身ということで、郷土出身のクリエイターを盛り上げよう的な雰囲気に満ちて、非常にアットホームでした。

内容は「三銃士とは」「銃士隊ってそもそも何?」という話を軸に、制作秘話といったところを交えながら、という感じです。

「学研」で「子供向け」ですからダルの設定は14〜15歳。
初めてこの本の広告を見たとき「体育会系?」と思ったのですが、制作者サイドも「男子校の、たとえば剣道部とか部活のイメージ」でやろうということにしたそうです。
当たってた、ということだ(笑)

つまり、中高一貫の学校は部活も中学生から高校生まで一緒ですよね。
中学生からしたら高校生はおっさん。
そこに三銃士とよばれるすごい先輩3人がいて、彼らの仲間になっちゃおう、と考える中2ダルの物語だ。
向こう見ずですね、笑えますね(笑)

「すごく強い先輩3人」、つまり三銃士のイメージは、リーダー&職業武人、怪力でカレーライス、ビジュアル担当、だそうです。
アラミス、ビジュアル担当(^o^)
信心深いけど女好き、の現世のアンビバレンツを行き来するって感じだそうです。
ちなみにこの学研アラミスの必殺技(?)は短剣投げなんだけど、こういう飛び道具を見るといつも「終わったら拾うんだろうか」と考えてしまうのであります。
そういえばゲッター2はドリルアタ――ックのあと、実はちゃんと拾っていたなぁ(←余談)

ともかく。
サイン会では本にアラミスの絵を描いてもらったんですが、作画イメージ的にはほとんど最初に浮かんだ状態のままで、手直しは入らないキャラだったそうです。


猊下は非常に悪役顔で、やはり物語上典型的な悪役になっていますが、史実では非常に評価される人物です。
そこを作者の方々はよく理解してくれていて、「フランスのためを思ってやっている」という台詞をなんとかねじ込んだとか。
絶対に入れたい台詞のひとつだったそうです。
素晴らしいです。

ともかく後でお話したところ、この原作の方々は実によく調べ、研究し、作品に対して敬意を持って、かつ「愛がなきゃだめです(後日談)」という姿勢で描いてくださっている。
実にありがたいことです。
素晴らしいです。
愛ですよねー、愛(*^▽^*)
こういう誠意ある方々に描いてもらえるというのは、読者としても銃士ファンとしてもこんなにうれしいことはありません。

とはいえお子さま向けということもあって、ミレディもコンスも死なないハッピーエンド。
ですから「抽出の手法」(後述)もありアトミレの過去もありませんし、ダルコンも多少匂ってはいるようですが、実質ありません。
実に健康的な、青少年の部活です。

コンスは普通にきれいな奥さん。
「原作はもっとオバサンだよねー」と語っておられました。
オバサンといわれたのは初めてではなかろうか(笑)

●抽出あるいはそぎ落としの手法

さて、先の「抽出の手法」ですが、結局この本を作るに当たり、まず悩んだのは「どこを取り上げどこを残すか」ということだったそうです。
そもそも新聞小説ですから、長けりゃそれだけギャラもはいるってことで(気持ちはよくわかる)、つまり無駄に長い(笑)
ですから「子供向け」として必要なものを抽出するのに実に苦労したそうです。

これはすごくよくわかることで、実は私も三銃士をバレエにしたらどうなるか、ということで、自分の目指すラスト、絶対に入れたいエピソードを決めた上で要るもの、要らないものの振り分けをしているんですが、まさに「抽出の手法」です。
これが、すごく面白いのですがね(^o^)
本当に要るもの、要らないものが見えてくると作品そのものがすごく新鮮です。

それはさておき、原作担当さんは一度抽出したものをまた小説に書き起こし、それをもとに作画の方が漫画化したのだそうです。
すごい作業だ。

また講演会は相当に時間が押していたんでしょう、「三銃士はダルタニャン物語のほんの入り口にすぎない」という話で幕を閉じましたが、どうもちらっと見えたパワーポイントではあの時代のユグノーについてもお話をするようだったそうです。
後で聞いたところ、そこまで相当調べられていたそうで、その点も敬服です。

そうなんですよ。
ユグノーVSカトリックって相当に重要で、おそらくこの「三銃士」の話を本当に理解するためには絶対必要な要素だなぁと、とみに最近は思います。

先日フランスに取材に行った際、欧州の記者さんたちと話をしたら、欧州人にとって「ルイ13世=ユグノーを弾圧した王様」というのが通説というかもう常識なのだという話を聞きました。
もちろんルイ13世だけでなく猊下もいらっしゃったし、ユグノー弾圧が結果的にフランス中央集権化の基礎、次の太陽王の時代の基礎になっているので、いい悪いではなく、それが歴史の流れだったわけですが。
ただ大事なのは欧州の方々にとっては「ルイ13世の時代=ユグノー弾圧の時代」というのは暗黙の了解で、おそらく欧州の人が「ルイ13世時代の三銃士」を読むときはその前提が当たり前のように頭の中にあるってことですよね。
だから東宝ミュージカルもああいう作品になったのかと。

そう考えると、ユグノー弾圧もよく知らずに翻訳ものを読んでいる我々日本人が感じる「三銃士」と、フランス人はじめ欧州人が読んでいる「三銃士」は、そもそも初期認識からしてまったく別物なのかも。
またそれも考え併せると、レジスタンス三銃士ってのはまた実に面白い設定だと思うのですが、この話はまた別の機会に。

というわけで、最後話が少しそれましたが、実にいい講演会でした。
この学研三銃士はフランスでも出版が決まっているそうで、これなら現地の諸機関の方々に胸張って推薦できるなぁと思っております。

おまけの留守keyさんたちが本来活動しているクラシック同人誌の表紙。



シューベルト君ですが、すばらしくいい顔です。
いい仲間に愛され囲まれて作曲し、恋して失恋して…といった、しぇーしゅんを謳歌し三十余年の短い人生を駆け抜けた、彼の人生すべてが詰まってるようです。
「のばら」も「冬の旅」も「未完成」もなにもかもが。
いいですこれ、すごく。
(ちなみにシューベルト君の死因の大元は梅毒)

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